木は案外、火に強い。

暖の取り方が本州とは違う沖縄で、
家の中で火をおこす薪ストーブはあまり見かけることはありません。
第一の発想として「火事になったら大変だ」でしょうか。
実は木は燃えにくいという本質があります。

それは、木が加熱されたときはまず表面が炭化し、その表面の炭化層が保護膜となって酸素を遮断し、
周囲が高温となっても木の内部にまで燃え進むのを遅らせる効果があるからです。
火災時における木材の炭化速度は1分間に0.6mm~0.8mm程度、仮に消火に要する時間を15分間だとすると、
火にさらされても9mmから12mmしか炭化しません。
このように、木は酸素が供給される表面からゆっくりと燃えていくので急激に強度が落ちることがありません。

木は燃えやすいというイメージがありますが、柱などが短時間で内部まで燃えてしまうことはなく、
万が一火災に遭遇しても安全な避難時間を確保することができます。
何事も本質を知れば対策できるので、怖くない、と思うのです。