家づくりの準備物

家づくりがスタートすると、色々なことがわかります。
1.建てる土地のこと、2.周りの環境のこと、3.自身の暮らし方。
大きいことを言ってしまうと、
これまでの人生の振返りと、これからの人生をどう暮らすか、
そんなことを考える機会が家づくりです。

1.建てる土地のこと

まずは土地。土地が無ければ家は建ちません。
土地がどれぐらいの大きさなのか、誰のものなのか、ということを
登録しているのが「法務局」です。
お住まいの市町村によって、管轄所が違うので、お気をつけください。

そこで、土地に関する情報を取得できます。
➀登記簿謄本(土地の名義・㎡・地目が誰かわかります)
➁土地の公図(土地と道路の地番がわかります)
➂地積測量図(土地の正確な大きさ、境界ポイントがわかります)

・既にある建物を解体して、新築を予定している場合は、
既存建物に「抵当権設定」、銀行借入残債がないか確認必要です。

・土地の地目が「宅地」以外の場合、地目変更の手続きが必要です。

➀➁➂を準備することで、やるべきことが見えてきます。

また、建物完成し、銀行手続き・住宅ローン控除の申告の際に、
登記簿謄本が必要となるので、場所の把握はしていたほうがよいです。

2.周りの環境のこと

周りの環境次第では、建築費用が変わります。

➀ライフラインの確認(電柱・側溝・マンホール)
・電柱がなければ、電柱申請を沖縄電力へ行う手続きが必要です。
・下水道のマンホールがない場合は、浄化槽を設置します。
・水道、下水道の専用枡がない場合は、市町村によって新設の費用がでます。
・側溝がなければ、敷地内の雨水を浸透させる枡が必要です。

➁道路との高低差

道路から、土地が上がっているか、下がっているかによって
「擁壁工事」にするか、建物をセットバックするか、
かかる予算が大きく違います。

➂道路幅
道路幅が4mに満たない場合は、敷地をセットバック。
既存の擁壁・ブロック塀のやり直しに。

➃1.2m超え(6段超)のブロック塀
昔のブロック塀と今のブロック塀、何が違うかわかりますか?

(昔)馬踏み目地

(今)通し目地

鉄筋が通っているか通っていないかがわかります。
台風の強風時、地震による揺れで崩れてしまう危険もあり、
高さが1.2mを超えると控え壁を設置する安全対策が必要です。

➄建物解体
解体時にはリサイクル分別のため、内部の木部、アルミサッシ、鉄筋、コンクリートと
わけていく作業があります。
築年数によっては、天井・床Pタイルにアスベストが使用されていて、
アスベスト除去費用がプラスされます。

建物以外にかかる費用、結構あります。
よく「坪単価いくらですか?」というご質問ありますが、
建物だけでの価格判断はお勧めしません。

3.自身の暮らし方

「3LDKで何坪の家」と言われて、さくっと間取りができたら、
どんなに楽だろうと思ってしまうのですが、
提案する側が、お客様の
「今こんな暮らしをしているから、これからこんな暮らしがしたい」がわからないと、
間取りができても腑に落ちず、
暮らしがイメージできないので、あれやこれやと考え事がつきません。

やりたいこと、好きなデザイン、将来こんな暮らしがしたい、ここを改善したい、
沢山あるご要望を、実現できる予算で、優先順位をつけていくことが大事かと。

家を建てると、毎月の支払+固定資産税などなどお金はかかります。
でも、AP家賃では手に入らない、天井壁越しへ気疲れのいらない心のゆとり、
暮らしの楽しさは手に入ると思います。

家づくり大変そうと諦めず、事前準備をしっかりと、
ご自身にあった住まいづくりを始めてください。