建築費の考え方

家づくりのスタート、何からはじめてよいか、
色々な本を読んだり、ネットで検索したり。
けれど、詳しいことはわからずモヤモヤと。
お問合せでも多い「建物の坪単価はいくらですか?」
「どれぐらいで家が建てられますか?」
それは、ご検討されている土地によりけりです。

建築費には【建物以外にかかる費用】があります。

家を建てるには、まず道路に接していないと建てられません。
しかもその道路、4mあるかないかで工事費が変わります。
接している道路が4mに満たない場合、
道路の中心から2m敷地内に寄せなければいけません。
ブロック・擁壁があればやり直しです。
ちなみに、地震で倒壊の可能性があるブロックもやり直しです。

勿体ないような気持ににもなりますが、

道路幅が広げる理由は、災害時に消防車・救急車が入れるように。
狭いと奥まで進めませんから、人命第一です。
こうやって街が安全に住めるようにつくられていくのですね。

敷地が傾斜になっている場合、そのまま建てることはできないので、
土地を真っ直ぐにするため【擁壁工事】が必要になります。

道路が勾配になっていると真っ直ぐに建てるためには、
まず土を掘り起こしから始まります。
不要になった土を破棄する場合はも処分費がかかります。
今の時代捨てるのもお金です。

高さの分、土圧がかかるのでコンクリート・鉄筋も増えていきます。

そして土を戻す。戻す土を盛土といいますが、
ただ戻すだけでは柔らかいままなので、しっかり転圧しながら戻します。
見えない工事ですが、地盤の強度をしっかりするため必要な工事です。

古い建物がある場合には【解体工事】。
内部の木材、窓のサッシ、建物のコンクリートと全て分別して破棄。
古い建物で気を付けないといけないのが「アスベスト」。
吸い込まないよう周りの養生をより厳密に行わないといけなくなります。
人の手で細かく分別してからの工事車両で解体。

駐車場の台数分の【コンクリート土間工事】。
昔に比べてコンクリートの値段は高値になっています。

コンクリート住宅が高くなったのも、材料費の値上りが理由の一つではありますが、
かかる職人の数も多い。
鉄筋を組む職人、ミキサー車、ポンプ車、流し込む職人、ならす職人、仕上げの職人。
まさに人技。

道路に汚水のマンホール蓋がなければ、【浄化槽】を設置しなければいけなかったり、

電柱があるかないか、どこから引き込めるか、
距離がある場合は敷地内に電柱を立てないといけなかったり、

色々な工事が待ち受けています。
区画整理地のように、綺麗に整って、道路から真っ直ぐな土地というのは
そうそうお目にかかれることが少なくなっているような。

なので、まずは【総予算(銀行借入がどれだけできるか)】を知り、
【建物以外にかかる費用】がどれだけあるのか、
ご自身の土地のこと、きちんと見てあげることからスタートです。
しっかりと良い建物を造るために、建築費について知る事は大事なところです。